内部監査のつくり方 1

内部監査のプロが、外部の会社でどうやると内部監査ができるんでしょうか。そのはじめ方について紹介します。

 

内部監査はマニュアルから

内部監査は、まず監査マニュアルづくりからはじめます。対象の会社でマニュアル類が体系だてて整理されているとしたら、それは比較的容易にできます。しかしながら、そんな会社は少ないので、対象の会社のマニュアル類に詳しい方の協力が必要になります。日々の業務についてヒアリングをおこない、マニュアル、通達類、はたまた言い伝えまでを集めます。それをもとに、監査員がつかう監査マニュアルを作成していくのです。

マニュアルなどでは「〇〇する」となっているのを、監査マニュアルでは「〇〇しているか」と読み替えて記述していくのが一般的です。そして、マニュアルの各項目には元になっているマニュアル、通達類を記述していきます。

こうやって、年次、月次、日次の業務について監査マニュアルにまとめていくと、会社のマニュアルが結果的に体系づけられることになります。新しく入社した社員が業務を理解するときにも使えるようになるのです。

 

コード表で不備の発生にも備え

監査マニュアルを作成したら、発生が予想される不備事項についてコード表をつくっていきます。監査マニュアルで「〇〇しているか」となっているのが不備コード表では「〇〇していなかった」と変化します。そして、日々の業務の流れからキーとなる実施項目に係る不備事項は重く評価するなどの不備の重みづけまでをおこなうと更に効果的です。

この不備コード表は、内部監査を実施し結果を分析するうえで重要な役割をはたします。監査マニュアルのみの場合、監査員の不備事項の書き方によって同じ不備事象も異なるようになることがありますが、それを防ぐことになるのです。

 

監査マニュアルの役員承認で準備万端

監査マニュアル、不備コード表の作成が完了したら、会社の管理部門のチェック、役員の承認等を経て内部監査の開始準備が完了します。その


概要を取締役会等へ報告しておくとさらに権威がますので望ましいでしょう。

ないのなら つくってしまえ マニュアルを

文章化が内部監査の第1歩です。

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監査マニュアルの概要

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