内部監査のまとめ方 2

内部監査は、発見した不備事項に基づきまとめます。その際、不備の関連者へヒアリングもポイントとなります。ヒアリングにて原因分析をおこなうと同時に、被監査部門と要改善事項の共通認識をおこなうのです。

ヒアリングの順番

ヒアリングを行う時、順番も工夫するとより深く原因が見えてきます。なぜなら、複数人が不備事項にかかわっている場合、被監査部門ではヒアリングを受けたことについて情報交換され辻褄あわせがおこなわれることがよくあるからです。

内部監査のまとめ方1で紹介した承認印がない不備事項の場合、直接の原因は押印をもらした承認者、そして承認印を確認しなかった担当Bです。そして関連者としてはその後に承認印をもらった担当Cとなります。

この場合、担当Cへまず承認簿の運用方法についてヒアリングを行うのです。承認簿の普段の運用方法を聞いて、その後、承認印なしの現物を見せて矛盾点をヒアリングすると担当Cは準備していないので事実を回答することが多いのです。その後、担当B、承認者の順に聞いていくと内情がよくわかるのです。

承認者からヒアリングをおこなうと、そこでの回答が担当B,担当Cに共有されてしまうので、承認者の印もれ以上にひろがらないのが一般的です。

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不備事項のヒアリング

また、ヒアリングにおいては予断をもちながら誘導していくことも必要ですが、監査員が一方的に話すのは禁物です。可能な限り、相手にしゃべらせることが肝要です。

ヒアリング 順をおさえて 深みます

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