内部監査のまとめ方 1

内部監査は、発見した不備事項に基づきまとめます。同じ不備事項でも、原因分析のやり方で、監査の深度が変わります。監査のプロと経験の少ない監査員ではここに違いがでます。

認印がない不備事項の場合

担当者と承認者が押印する承認簿で、承認印がない不備事項において、原因分析を経た改善勧告で

表面的な監査:承認者は承認印をもらすことなく確実に押印のこと

深度ある監査:承認印を確認して担当者が業務を実施するフロー確立

       自主点検の精度向上

と差がでます。深度ある監査の場合、業務改善に直結するのです。 

 

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深度ある監査

 不備事項の原因分析方法

同じ不備事項でも改善勧告に差が出るのは、原因分析の深度の違いです。

表面的な監査の場合、不備事項があった承認簿のみで原因も承認者にのみしかヒアリングを行っていない結果、承認者の押印ミスといった個人のミスで終了しています。

深度ある監査の場合、承認印もれが監査まで発見されていないことに着目し原因を分析していきます。

まず、承認印のもれを発見すべきは担当者です。承認されていないと実施事項を前にすすめてはいけないのです。

また、次に承認簿に押印した担当者も相互牽制の観点から、承認印がないことに気づき承認者に聞いてみるのが普通です。

そして、定期的な自店検査でも、承認印もれは発見されるべき事項です。これらが全て機能しなかったから承認印もれを監査員が発見することに至ったのです。

このように、なぜ発見されなかったかを一つ一つ確認していくのです。

本件の場合、承認簿を形式的に作成しており、承認を確認して業務を遂行するような流れがなく、何日分かをまとめて承認者が押印していたことが判明します。また、自店検査でも検証がおこなわれていなかったことが判明します。この事実を改善事項に反映させているのです。

なぜおきた 解るとこまで 分析を

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